みなさま、おはようございます。
ついに、川崎市でも新型インフルエンザが発生しました。
これまでの状況から考えると、関東でも早晩出るだろうと思われましたが、ついに発生ですね。
ここで新型インフルエンザについて考えてみましょう。
・今までの状況からさらなる感染拡大は避けられない
・鳥インフルエンザとは違い、強毒性ではなく、季節性のインフルエンザ同様もしくはそれ以下の弱毒性である
・治療方法としての抗ウイルス療法は有効である
・完全な予防法はないが、手洗い、うがいは一定の効果がある
・一方で、季節性のインフルエンザと違い新型なので、人間側が免疫を持っておらず、感染しやすい。よって、感染拡大が起こりやすい
というところは、たぶん異論のないところでしょう。
では、どういう対応をしていくのがいいでしょうか。それぞれおかれている立場で対応は異なると思いますので、これがベストというのはないでしょうが、現時点ではどうすべきか。
まず、関東地方でもこれから感染拡大があるだろうから、できる限り、人ごみなどには行かない。
マスクに関しては、本当は鼻まで隠れる大きさで使い捨てマスクであれば、ある一定の効果は得られると思いますが、まあ、ないよりはましという感じでしょうか。海外では、マスクの有効性が疑問視されている国もありますが。
帰宅後の手洗い、うがいは有効でしょう。
そういった対処をした上で、熱が出たらどうするか。
さあ、ここからは私見が入ります。
まず、現在の発熱センター。これはかなりの混乱があり、まあほとんど役には立たないでしょう。
現実的には皆様、最寄のクリニック、病院を受診することになるのでしょうね。
で、ここで少し考えてください。
まず、普通の風邪、これは大部分はウイルス感染です。これに対する特効薬はなく、病院でも症状を緩和する対症療法を施すのみとなります。
インフルエンザというのも、インフルエンザウイルスによる感染ですが、これは症状が通常の風邪よりも長引くこともあり、タミフルやリレンザといった抗ウイルス剤が開発されています。これは高熱の期間を短縮させる作用がありますが、万能薬ではありません。
つまりは、自然経過でも治癒する病気なのです。
よって、若くて元気な人が、熱が出てきたといった場合は、自宅療養という選択肢があるのです。
そして、1日、2日程度高熱が続いて、これはつらいとなった場合に初めて病院を受診する方法です。
これは、通常の風邪であれば一晩で熱が下がることが多いからです。
この方法のいいところは、下手に病院にいって、また別の病気をもらってしまうリスク(自分はインフルエンザではないのに、病院でインフルエンザにかかることも含めて)を防ぐことができます。
また、今回の報道でもあったように、川崎と八王子の高校生は帰国途中の飛行機の中でも発熱がありましたが、検疫のインフルエンザチェックは陰性でした。
これは、なにを意味するかというと、発熱直後しばらくは、検査をしてもまだインフルエンザは陽性にはならないことが多いのです。よって、熱が出てすぐに病院に行って検査をしても、その時点でインフルエンザ陰性であることが、その人がインフルエンザでないとは言い切れないのです。
なので、その後熱が続いた場合に改めて検査が必要になることもあります。
それでは、皆さんが発熱後すぐに病院を受診して、検査キットを使って検査をしたらどうなるでしょうか。
実は、もうかなりの医療機関で、検査キットの在庫が手薄になってきています。なので、しばらくすると、インフルエンザのチェックもできませーんという事態になりえます。
ここで強調したいのは、たかが弱毒性のインフルエンザといっても、乳幼児や高齢者、慢性疾患をもっている方では重症化するリスクがあるということです。
こういった方たちには、やはり適切なタイミングでタミフル、リレンザといった薬を使うべきでしょう。誰も彼も抗ウイルス薬を使ってしまうと、薬も枯渇する恐れがあり、さらには、この後に鳥インフルエンザがやってきた場合、私たちはお手上げ状態となるわけです。
ですから、決してあせらず、一日家でゆっくりするという選択肢も考えてみてください。
その上で、やっぱりつらいと思うときは、ためらわずにクリニックにいらしてください。それ以外の病気ももちろんありますので、そのとき、そのときのベストの治療を考えていきましょう。
あと、家の中で、家族内感染を減らすためにも、お互いに気をつけましょうね。
そめクリの日常